レントゲン分析の重要性とボキボキ整体の危険性

レントゲン 頸椎
背骨や骨盤の歪みを特定し、調整する方向を決定するのに、最も精密な情報を得られる検査がレントゲンです。

この方のレントゲンでは、頸椎(首)は左に・上部胸椎(背中の上部)は右に歪みが見られます。2・3・4と番号を振っている部分がありますが、隣接している骨でも調整する方向はそれぞれ違ってきます。この微妙な方向の違いはレントゲンが無ければ把握できません。

この方の場合、首(第2頸椎~第1胸椎)は反時計回りに、第2胸椎以下は時計回りに回旋していますが、この回旋の分岐点を把握することもレントゲンが無くては困難です。

最近SNSで、「ここが硬いですね→ボキボキ→こっちも硬いですね→ボキボキ」といった流れの施術動画をよく目にしますが、もし本当にあれだけしか検査してないのであればアウトです。

首の急速な回旋・伸展を伴う施術は血管を傷付け、動脈解離や脳梗塞を引き起こすリスクがあるため厚労省からも注意喚起されています。実際に国内外で首のボキボキ施術後にそのような重篤な疾患を引き起こした症例も報告されております。

首のアジャストメントが必要な方がいらっしゃるのもまた事実ですので、首は特に入念に検査を行った上で、アジャストメントは必要最低限で行われるべきです。